基礎体温表を重視した不妊症、不妊治療相談トップはからめ通信体外受精の実際
はからめ通信

体外受精の実際

体外受精とは

体外受精は不妊治療において、タイミング法、人工授精のあとに位置するステップアップの最終段階ともいえます。体外受精ともなると1回あたりの医療費が30~60万円という高額なもので す。そして、体外受精による妊娠率は平均25%、すなわち4人に1人しか成功しない医療です。ですから、この治療を受けるに当たっては、医師からの説明はもちろんですが、受ける側もきちんと基本的な知識を身につけておく必要があると思います。とくに不妊治療医の中には体外受精の有効性だけを強調する医師も多くみられますので、体外受精の光の部分だけでなく、陰の部分についても知っておきましょう。

ここで、体外受精の歴史をちょっとだけ振り返ってみます。体外受精は1978年に英国で初めて成功し、ルイーズちゃんという女の子が誕生しました。当初、「試験管ベビー」という言葉がはやったのを覚えている方もいるかもしれません。しかし、この言葉は実相を反映せず、差別的な響きをもつため、まもなく使われなくなってしまいました。日本においても、1983年に体外受精による第1子が誕生してからは、その数が増えつづけ、1998年には年間1万人を突破しました。現在では、累計で6万人以上が、体外受精によって誕生したと思われます。なによりもこの数が、体外受精というものに市民権を与えたと私は思います。

体外受精の実際

体外受精のプロセスは、1)排卵誘発 2)採卵 3)採精および精子の調整 4)試験管内受精および培養 5)胚移植 からなります。

体外受精を成功させるためには充分に発育した卵を数多く採取することが重要です。この目的のために用いられるのが、排卵誘発剤です。体外受精は女性の体にも負担のかかる治療だということも、知っておいてください。自然周期の排卵は左右どちらか一方の卵巣から1個のみです。

しかしながら体外受精においては、一度に多くの卵が必要です。これは採卵した卵子のすべてが受精するわけではないからです。この目的のためにHMGという卵巣を刺激する注射を何回も行います。また、使用されるHMGの量はタイミング法などの際に用いる量よりずっと多くなります。これによって両方の卵巣の中で一度に多くの卵子が成熟します。

しかし、これらが排卵してしまっては、万事休すなので、同時にスプレーキュアという点鼻薬を使用します。これは、子宮内膜症でも使う薬なのですが、排卵を促す黄体化ホルモンを抑制することにより、LHサージ(排卵前に黄体化ホルモン濃度が急上昇する現象)をなくしてしまいます。したがって、このときの患者さんは両方の卵巣に多くの成熟卵がありながら、排卵せずにいるという非生理的な状態になります。これは女性ホルモンのバランスからいって、患者さんにストレスがかかった状態です。また、卵巣が薬によって強く刺激されていますから、卵巣過剰刺激症候群の出現にも注意しなければなりません。

採卵は経膣的に注射針を卵巣に刺しておこないます。排卵誘発剤を使用していますから、通常5~20個の卵を得ることができます。採卵と平行して採精をおこない、洗浄、濃縮して元気のいい精子を回収します。

受精は採卵から1~3時間後に、シャーレの中で(試験管内ではなく)調整済みの精子をふりかけられておこないます。受精した卵は分割を始め、翌日には受精卵として確認する事ができます。体外受精が成功するかどうかの1つの鍵は、どれだけ質の良い受精卵が得られるかということです。ある不妊治療医は、この受精卵をダイヤモンドを評価する際に用いる「4C」すなわち、Cut(カット)、Color(色)、Clarity(透明度)、Carat(大きさ)を例に出し、色がきれいで、透明感があり、形が良く、はりがあって、傷がない卵子が着床率が良いと述べています。不妊に悩む女性にとっては、苦労して得られた卵はまさにダイヤモンドのようなものでしょう。

受精が無事に終了した受精卵は胚と呼ばれます。通常採卵から2日後に胚移植をおこないます。移植後は、妊娠の確率を少しでも上げるために、黄体ホルモンの補充をおこないます。はやい場合には、採卵から2週間後に妊娠の確認がされます。

体外受精がこれだけ普及した背景には、これを行える不妊治療医が増えたことに加え、かつては何日も入院しておこなわれていた体外受精が、外来で行えるようになったことが大きく寄与しています。しかし、この治療法によって生まれた子供の数が増えるにつれて、体外受精を希望する女性が増えてきたことが1番の理由でしょう。しかし、体外受精には、様々な問題点もあります。

不妊治療に関して、体外受精や顕微授精といった高度生殖医療をおこなう不妊治療の専門医療機関においても、妊娠した人の約75 %は女性の排卵期にあわせて夫婦生活をもつというタイミング法で妊娠しています。高度生殖医療が必要なケースは不妊症患者の約10 %です。このことからも、不妊症の患者さんのかなりの方は、自然に近い妊娠ができた可能性が高いと考えられます。

こまえクリニック「不妊ルーム」は、カップルの「妊娠力」に基づく妊娠を目指すことを基本としています。当院でこれまでに妊娠された7割近い方が、不妊治療の経験者なのです。体外受精を経験された方も、多くおられます。こうしたことから、不妊治療は自然妊娠を否定するものではないのです。

体外受精と漢方薬はシナジー(相乗)効果を発揮します

「不妊ルーム」から体外受精などを行う専門医療機関に紹介した方からの妊娠の報告が相次いでいます。

それには、理由があります。

体外受精にエントリーする方へ、“漢方薬を服用し続けましょう”と、アドバイスしているのです。漢方薬によって妊娠しやすい体になっているわけですから、体外受精を行う際も、漢方薬を続けることは大切です。

そして、採卵、培養、分割がうまくいって、良好卵となり、胚移植という段階になると、私は流産を予防する漢方薬に変更し、服用を止めないようにと、強くアドバイスします。これにもきちんとした理由があります。

胚移植を行ったということは、少々強引ですが、妊娠した(もしくはそれに近い)ということです。ですからその状況で、流産を予防する漢方薬を服用するのは、自然なことだと私は思うのです。

“漢方薬を服用し続ける”と、アドバイスしていることにより、「不妊ルーム」から体外受精の医療機関に紹介したカップルの妊娠率が高くなっていると思います

ですから「不妊ルーム」では、体外受精にエントリーする方も、漢方薬は妊娠に近づくために、なくてはならない薬なのです。

不妊カウンセリングはこちら

匿名による無料メール不妊相談を受付中です

お問合せはお気軽にどうぞ

  • カウンセリング
  • 無料相談フォーム
  • お問合せはお気軽にどうぞ
≪院長プロフィール≫
こまえクリニック院長 放生 勲

昭和62年3月 弘前大学医学部卒業

都内の病院にて2年間の内科研修

フライブルク大学病院および
マックス=プランク免疫学研究所留学

東京大学大学院医学博士課程修了
(東京大学医学博士)

平成11年5月こまえクリニック開院

こまえクリニック院長の書籍出版案内です

≪お勧め書籍のご案内≫

院長公式ブログ「妊活のトリセツ」
≪アクセスMAP≫

こまえクリニック 地図
クリックで拡大します

〒201-0014
東京都狛江市東和泉1-31-27
小田急線狛江駅南口徒歩2分
電話:03-3430-1181

≪診療受付時間のご案内≫
■診療受付時間
月・火・金
午前9:00~12:20
午後4:00~6:50
木曜
午前9:00~12:20
午後6:00~8:50
土曜
午前9:00~12:20
日曜
午前10:00~12:50
(第2・第4)
■休診日
水曜・日曜(第1・3・5)
・祝祭日